ぷち心理学タイトル 37.気分が沈んでやる気が出ないときは
 子育てに無我夢中の時期を過ぎ,ほっと一息。と思ったのに,なんだか気分が沈みがち。家事にもやる気が出なくて,なんとなくだるいような….。そんなふうになったことは,ありませんか? 実は,このような経験を持つママたちは少なくありません。
 これは,うつとまでは行かないけれど,プチうつ気味なのかもしれません。特徴的な傾向としては,気分が沈む,心から笑えない,だるい感じ,何かに集中できない,イライラする,など。
 なぜこのようになるかと言えば,ストレスや疲労が主な原因です。そもそも,子育て中のママたちには,ストレスの種がいっぱい。子どもは思うようにならないし,病気にもかかりやすく,ケガもしょっちゅう。育児の方針で夫や親とぶつかることもあります。また,多くのママは寝不足気味でオーバーワーク。たとえ年齢が若くても,無理をしすぎると,体によいわけがありません。
 では,どうすればいいでしょう? まず,休むことです。といっても,睡眠不足がある程度解消したなら,じっとしているよりも,むしろ体を動かした方がいいでしょう。体を休めることと心を休めることとは,同じではありません。体を横たえていても,心配事や苛立つことがあれば,よけいに気になり,心穏やかではいられません。
 そこで,お勧めなのが,積極的に体を動かすこと。テニスなどのスポーツ系だけでなく,もう少し手軽にジョギングやウォーキング,お掃除だっていいんです。実は,このようなエクササイズは,軽度のうつ状態に,よい影響を与えるとされています。体温が上がって汗をかくこと,気分転換をすることが,いやな気分を吹き飛ばしてくれます。
 「でも,あんまり体を動かしたくない」という場合には,ゆっくり温泉で汗を流したり,カラオケで熱唱するのも,とりあえずOKでしょう。
 私たちの気分は,ちょっとしたことで大きく左右されます。また,個人差もあります。そこで日頃から,「どんなときに私は気分が上がるのか」を熱心に観察しておき,いざというときに自分で処方できるよう備えておくことも大切ですね。
(2013年 Happy-Note 秋号 p.67)